口元など細部の造作に素朴な手作り感が漂う、古い吹き硝子の瓶。江戸時代の品。このようなガラス瓶は、「ケルデルびん」とも言われ陶器製のコンプラ瓶が登場する以前に醤油などの輸出容器としても使われていました。
色はきわめて黒に近い濃緑で肩に「AH」と読める頭文字らしきものが浮き彫りになっています。側面には文字はありません。
元々は当時わずかに日本と貿易が行われていたオランダの東インド会社から伝わったとみられるお酒、ジンの入った瓶、ジンボトルということです。貴重な品だったらしく、日本で家紋入りの共箱があしらえてあります。家紋は、室町期から江戸期を通して、武家紋として多用された「丸に片喰」紋。
サイズ約 幅10.5cm 奥行き10.5cm 高さ29cm